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2013年11月29日 (金)

強さと弱さ。

前回の源氏物語の記事で、少し書きました、

今回は、弘徽殿のお話をします。

弘徽殿の女御は、源氏の父である桐壷帝のお后、

春宮(のちの朱雀帝)の生母でもあります。

実家は、あの押しも押されもせぬ右大臣家、

盤石の構え。

そこへ現れる、はかなげな、ひとりの更衣。のちに源氏の母。

彼女が帝の愛を一身に受け始めます。

そして、始まる弘徽殿たちの更衣へのいじめ。

高校の時に読んだ時には、

「こわ~~~Σ(゚д゚;)」と思いました。

桐壷の更衣、かわいそう~~、と思いました。

しかし、私は年齢が上がるにつれ、

本当にかわいそうなのは誰なのか、考えるようになりましたthink

弘徽殿は比べるべくもなく高い地位。

そして、右大臣家の浮き沈みをその肩に担っています。

当然、幼いころから、それにふさわしい教育も知性も身につけて、

育てられてきたはずです。

誰もが、弘徽殿にかしづき、

周囲の期待どおり、春宮も出産、なにも恐れるものはなくなって、

ようやくこれから、帝と歩んでいこうと思った矢先、

突如、どこの誰ともわからない、

しかも地位もはるかに低い、はかなげな女性が現れる。

たぶん、弘徽殿からみれば、なにもかもが自分より劣ってみえたはずです。

それなのに、帝は彼女に夢中になり、自分に見向きもしなくなってくる。

ここで、

帝が、せめて、弘徽殿に対しても、

もっと誠意や愛情をもって接していれば、

このような事態を招かなかったのではないか、と思います。

いじめになど、ならなかったはず。

いやがらせは、

誰からも強いと思われた弘徽殿の心の叫び。

「私をみて」と、帝に叫びたくても叫べなかった、

真の心の丈だと思います。

間違った注意喚起であるために、ますます状況は悪化し、

そして、なお強い矛先が更衣に向けられ、ますます帝はそんな更衣を不憫に思い、

悪循環に陥ります。

ついに、更衣は亡くなることで永遠に帝の愛を自分のものとし、

逆に、弘徽殿は、永遠に失ってしまったのだと思います。

なんて、かわいそうな弘徽殿でしょう。

どうして、強くみえる女性の内面の弱さに気づかないのか、

反対に、更衣は本当にか弱い女性だったのでしょうか。

実は、一族の繁栄のため、綿密に計画していたのでは・・・と邪推したりして。

だって現に、更衣の孫、つまり、源氏の3人の子はそれぞれに位を極めるのですからね。

think

人の行動の理由を周りが推し測る時、

イメージや見た目に大きく左右されるのは、

今も昔も同じかもしれません。

そののち、そのような状況になった弘徽殿は、

自分の息子、春宮の即位に力を注ぎ、

さらに、かの更衣の息子、源氏の追い落としにかかります。

これも「悪女」のようにもとれますが、

しかし、母親であれば、当たり前のことですし、

国母としても、国の安定をはかるためには必要なことでしょう。

「悪役」は実は、悪役ではないことが現実にも往々にしてあると思います。

その人はその人なりの一貫した理論で、行動していることが、

物語を一層リアルに支えているのです。

ふぅ、

いつも弘徽殿については、すごく語れてしまって、不思議~confident、と言っていたら、

友人に言われました。

「性格が似てるからじゃない?」shock ゼンゼン ニテマセン(-゛-メ)!!

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